コラム

2025.04.08

不動産屋をはじめるにはどうしたらいい?

「不動産屋って、資格があればすぐできるんじゃないの?」

と思われがちですが、実は意外と準備が色々あります。

この記事では、「不動産業をやってみたいけど、何から始めたらいいの?」という方に向けて、ざっくりとした流れをお伝えします。

宅建士が必要です

まず、不動産屋を名乗って物件を紹介したり、売買・賃貸の仲介をしたりするには、「宅地建物取引業の免許」が必要です。

そしてそのためには、専任の宅建士が必要。

自分が宅建士ならOKですが、そうでない場合は、誰か宅建士を雇わないといけません。

しかも「専任」なので、他の仕事を掛け持ちしてる人ではNGなんです。

事務所が必要です(バーチャルNG)

次に、ちゃんとした事務所が必要です。

たまに「バーチャルオフィスじゃダメですか?」と聞かれるのですが、これは難しい・・

固定の場所で、他の業務と明確に区切られてる必要があります。

自宅を事務所にすることもできますが、リビングの一角みたいな場所では厳しいケースもあります。

宅建業免許の申請をします

宅建士も事務所も準備できたら、いよいよ免許の申請です。

「1つの都道府県だけで営業する」のか、「複数の都道府県にまたがる」のかで、申請先が変わります。

正直、提出書類が多くてちょっと大変です。

保証協会に加入 or 保証金を預ける

さらに、不動産業を始めるには「営業保証金」という制度があります。

1,000万円(支店がある場合は1,000万円+500万円×支店数)を法務局に預けるか、代わりに保証協会に加入する必要があります。

個人や小規模で始める方は、ほぼ保証協会を選びます。

加入費用はかかりますが、預けるより現実的です。

例えば、京都府で不動産保証協会(公益社団法人 全国宅地建物取引業保証協会)に加入し、本店1店舗と支店1店舗を開設する場合、以下の費用が必要となります。

①弁済業務保証金分担金

本店(正会員):60万円

支店(準会員):30万円

この分担金は、営業保証金の供託義務を免除するためのものです。

②入会金および年会費:

入会金や年会費は、京都府宅地建物取引業協会と全国宅地建物取引業保証協会京都本部への支払いが必要です。

本店(正会員):

京都府宅地建物取引業協会:

入会金:70万円

年会費:6万6,000円(入会月により月割計算)

不動産キャリアパーソン講座受講料:8,800円

全国宅地建物取引業保証協会京都本部:

入会金:20万円

年会費:6,000円(入会月により月割計算)

支店(準会員):

京都府宅地建物取引業協会:

入会金:35万円

年会費:6万6,000円(入会月により月割計算)

不動産キャリアパーソン講座受講料:8,800円

全国宅地建物取引業保証協会京都本部:

入会金:10万円

年会費:6,000円(入会月により月割計算)

③その他の費用

年会費として5,000円(正会員、準会員共通)がかかります。

※今後変更される可能性があります。

免許が交付されたら、やっとスタート!

いろんな準備を経て、免許が交付されたらようやく開業です。

名刺を作ったり、看板を出したり、宅建士証を掲示したり…

やっと「不動産屋です!」って言えるようになります。

おわりに

不動産業って、誰でもすぐ始められそうで、実はちゃんとした準備が必要な仕事です。

そして資金がカツカツの状態では始めない方がいいです。働くって「生きること」です。お金がないと楽しく事業ができません。

余裕資金を用意して始めることが大事です。

でも、その点を注意しながら流れを理解して、ひとつずつクリアしていけば、ちゃんとカタチになります。

当事務所は、その「最初の一歩」のお手伝いができる存在です。

「ちょっと聞いてみたいな」という方は、お気軽にご相談下さい(^^)/

宅建業免許申請 | りら行政書士事務所 | 京都 四条烏丸の行政書士事務所